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乾癬に効果の新薬、ニキビの炎症に効果認めず

乾癬による皮膚症状の改善が確認された新薬候補CJM112が尋常性ざ瘡(ニキビ)にも効果があるかを検討した試験結果が10月28日、「The Journal of dermatological treatment」オンラインに掲載された。

強力な抗IL-17Aモノクローナル抗体のCJM112による乾癬への臨床的有効性が最近報告された。今回の研究は、CJM112を使用した炎症性サイトカインIL-17A遮断の効果を、中等度から重度のニキビ患者で評価することを目的とした。ニキビ患者を対象に、治療期間1(0~12週)ではCJM112の300mg、75mg、またはプラセボの皮下注射を実施。治療期間2(12~24週)では、プラセボ投与グループにCJM112の300mg、75mgの投与に再無作為化された。主要評価は12週目の顔面の炎症性病変数とした。

その結果、この試験は、中間分析中に無益性基準が満たされたため、予定の75人中52人 (69.3%) のみの募集となった。治療期間1では52人中48人、治療期間2では41人中26人が治療を完了した。すべてのグループで顔面の炎症性病変の減少が見られ、CJM112グループとプラセボグループに差は認められなかった。12 週目の他の副次評価項目および探索的評価項目についても差はなかった。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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