2023年の美容とパーソナルケアのトレンドーミンテル調査
2022.11.30
国際部
グローバル市場調査会社ミンテルは、15日、2023年から5年間におよび世界の美容とパーソナルケア業界に影響を与える3つの主要な消費者トレンドを発表した。美容の医療化、パンデミック後のセルフケアの進化、技術革新による次世代の消費者体験の実現などになる。同社ビューティー、パーソナルケア担当シニアディレクターのSarah Jindal氏は、次のように解説している。
2023年世界の美容業界に影響を与える3つの消費者トレンド
Beauty Rx(美容の医療化)
より効率的で強力な製品や治療法への渇望が高まる。美容ブランドの潜在的な開発は、遺伝子配列決定の出現と、診断およびウェアラブル デバイスの進歩からもたらされる可能性がある。ホルモン、健康リスクと診断、3D プリンティング、パーソナライズされたビタミンとサプリメント、遺伝子編集に起因する大きな機会が期待される。合成生物学の技術は成熟し、ほぼすべてのものを競争力を持って持続的に製造できるようになると予測される。美容業界は、この技術を使用して新しい製品とプロセスを開発し、既存のものを改善し、コストを削減して、将来競争力を維持することを習得しなければならない。
Evolved Self-Care(進化したセルフケア)
消費者がウェルネス ルーチンに費やさなければならない時間は短縮されてきているが、ストレスや激動に直面するとセルフケアの方法を模索する。美容はそれをサポートするのに最適なカテゴリーと考えられ、ブランドや小売業者がどのようなアプローチをとろうとも、すべての消費者が見られ、話されていると感じられるようにすることが重要になる。パンデミック後、コミュニティの重要性は高まり続ける。コミュニティ セルフケアの概念は、誰もがより良い生活を送り、気分を良くする方法として、互いに助け合うことの重要性を認識するにつれて、人気が高まると予測される。将来的には、グローバルな美容企業が、睡眠から血液循環、美容へのつながりまで、あらゆるものをサポートする総合的な製品/習慣の開発に注力することが期待される。
New Rules of Engagement(エンゲージメントの新しいルール)
テクノロジーは店舗であろうと家庭であろうと、次世代のエクスペリエンスをもたらす。オンラインとオフラインのフォーマットが融合し続ける中、RFID (無線自動識別) からデジタル アバターやメタバースまで、シンプルなアプローチで複数のチャネルにわたってエクスペリエンスを再現できるようになると予想される。今後、VR(仮想現実)技術、ハードウェア、コンテンツの発展により、消費者が日常的に使用できるような便利で実用的なエンゲージメントが実現する。美容ブランドは、これらのテクノロジーを戦略的に使用して、消費者がブランドを発見、購入、そしてブランドと繋がる方法を提供する“phygital”(物理的およびデジタル)体験を作り出せるようになると期待される。