2025年7月5日(土)、東京・聖路加タワー7階大会議室で開催された第22回日本予防医学会学術総会において、ドクターセラム社(東京渋谷区)が発表したシルクフィブロインに関する臨床試験結果を基にした、その機能性と安全性の講演が注目を集めた。
1,493名による臨床試験で得られた成果
この臨床試験は、1,493名を対象に1ヶ月間行われたもので、シルクフィブロインが”正常域の血清脂質や糖代謝能に大きな影響を及ぼすことが確認されなかった”こと。しかし、薬物治療が必要ではない未病域においては、数値改善の方向性が確認されたこと。つまり、これによりシルクフィブロインがメタボリックシンドロームを抑制し、健康維持・増進に寄与する可能性が示唆されたという報告であった。
その背景には、シルクフィブロインの特有の特徴である多孔性構造、難消化性、生体親和性、特異的なアミノ酸組成が複合的に作用していると考えられている。また、肝機能への過度な作用が確認されなかった点からも、安全性が裏付けられたと考えられている。
美容健康業界における研究の継続性の重要性

美容や健康向け商品が研究データや効果可能性を臨床データとして示すことは一般的であるが、発売後20年以上も経過した商品(原料)について研究を継続する事例は少ないのが現状。特に未病向けサプリメントのように継続的な摂取が求められる商品は、長期利用による効果可能性の研究と安全性の検証が重要だと言える。
今回のドクターセラム社の発表は、同社が長年にわたり研究を継続してきた成果であると同時に、美容健康業界において商品の研究継続の必要性を示唆する重要な発表だったと言える。このような研究姿勢は、業界全体にとっても大きな示唆を与えるでしょう。
長年の研究成果が示す未来
シルクフィブロインの臨床試験結果は、健康維持増進に向けた可能性を示すとともに、安全性を裏付ける重要なデータとなった。そして、ドクターセラム社の研究継続の姿勢は、美容健康業界における商品の研究継続の必要性を明示した点で、大きな意義を持つものと言える。