レーザー治療後には複合成長因子配合クリーム
2016.09.30
国際部
レーザー治療後の回復に複合成長因子(MGF)配合クリームの効果ありとした研究が9月16日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンライン版に掲載された。
顔面のレーザー治療後には一過性の紅斑(赤み)、浮腫(むくみ)、痂皮(かさぶた)を数日間経験することがある。レーザー治療後の皮膚の回復促進のためのさまざまなクリームがあるが、今のところ有効性の確認は不十分である。
今回の研究は、レーザー治療後の皮膚の回復に対するMGF配合クリームの効果を評価するため、無作為化対照スプリット顔面試験を実施した。スプリット顔面試験は、顔の左右で異なる成分を塗布して効果を測定する方法で、MGFクリームと対照のクリームで行った。効果の評価は紅斑指数およびメラニン指数を用いて治療後の紅斑および色素沈着を、ダーモスコピーを用いて微小痂皮の総面積を計測することとした。さらに、患者満足度および全般的改善スコアも評価した。
その結果、MGFクリーム治療側で、微小痂皮の面積は有意に少なかった。治療後の浮腫およびしわに対する全般的改善も、MGFクリーム治療側で有意に高かった。MGFクリーム治療領域により、痂皮および浮腫からのより早い回復が示された。このことから、レーザー治療後のMGF配合クリームの使用により効果的に回復時間を短縮することが可能であると示唆された。