世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

外食の多い人、尿中環境ホルモン濃度が1.5倍も

米国国民健康栄養調査(NHANES)2005~2014年の分析から、外食によるフタル酸エステル曝露の状況報告が3月29日、「Environment International」オンラインに掲載された。

環境ホルモンの一種、抗アンドロゲン性の「フタレート」は、男性の発達に影響を与える可能性がある生殖毒性物質である。多くの食品は、食品梱包材や調理などの過程でフタレート曝露を受けている恐れがある。今回の研究では、アメリカの一般住民を対象に、家庭で食事を摂る「内食」とレストランやファストフードなどの「外食」で、累積フタレート曝露状況を比較した。

6歳以上の1万253人を対象に、尿のスポットサンプルから得られた代謝物濃度によりフタレート曝露量を推定した。フタレートをアンドロゲン作用かく乱物質に換算し、日常摂取量(Σandrogen-disruptor、μg/ kg /日)とした。その結果、外食とアンドロゲン作用かく乱物質値に一貫した正の相関があった。青年層では、外食が多い人は内食だけの人に比べて、アンドロゲン作用かく乱物質値が55%高かった。外食を摂る場所がアンドロゲン作用かく乱物質値に与える影響度は、年齢層によって異なる。例えばカフェは、子供で15%、成人で64%(95%CI:40%、92%)、アンドロゲン作用かく乱物質値が高かった。特定の食物、特にサンドイッチ(チーズバーガーなど含む)は、外食の場合にのみアンドロゲン作用かく乱物質の高値と関連していた。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP