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サティス製薬、サツマイモから油溶性ポリフェノール実用化に成功

化粧品原料の開発とOEM製造を行う株式会社サティス製薬(埼玉県吉川市)は11日、茨城県ひたちなか市で生産されたサツマイモを活用した油溶性ポリフェノール(リポフェノール/Lipophenolと命名)の実用化に世界で初めて成功したと発表した。化粧品・食品成分として多彩なアンチエイジング効果が期待できるとしている。

抽出精製したリポフェノールをマススペクトロメトリーで構造解析すると、リポフェノールの主要構成成分はカフェ酸パルミチルとカフェ酸ステアリルであることがわかった。カフェ酸はコーヒーに多く含まれることからコーヒー酸とも呼ばれ、日常的に最も食経験の多い水溶性ポリフェノール成分の一つ。また、カテコール構造を有することから高い抗酸化性を示すことが知られており、クロロゲン酸もカフェ酸関連物質の一つ。今回実用化に成功したリポフェノールはカフェ酸結合型であり、植物オイルにも完全可溶な油溶性成分となっている。

リポフェノールはフリーラジカル消去活性、スーパーオキシドアニオン消去活性、および過酸化脂質生成抑制作用を示し、抗酸化成分として有用であることが示された。さらに、リポフェノールの有効性評価の一環として美白関連試験を実施。リポフェノールをB16メラノーマ細胞に添加すると、1.メラニン産生を抑制、2.同じ有効成分濃度のアルブチンよりもチロシナーゼ活性を強く阻害、3.メラニン産生関連遺伝子であるTyr(チロシナーゼ遺伝子)とMitf(色素細胞特異的でメラニン生合成酵素遺伝子の発現促進に関わるマスター転写因子)の発現を抑制、することがわかった。これらのことから、植物リポフェノールは複数の作用点を有する高性能な美白成分であると考えられるとしている。

今後は、リポフェノールの高い油溶性を活かしたオイル製剤などを自社の化粧品OEM事業のオリジナル原料として顧客へ提案してきたい考え。併せて、さらなる有効性評価試験を実施し、高性能な共用原料(化粧品・食品)としても活用していく。

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