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白斑治療薬の生薬・補骨脂で急性肝不全死亡例

生薬の補骨脂に関連した急性肝不全による死亡例の報告が411日、「BMC Complementary and Alternative Medicine」オンラインに掲載された。

症例は中国で20179月に白斑と診断された53歳の女性。補骨脂を含有する錠剤「Qubaibabuqi」による治療を開始した。治療開始7ヵ月後に皮膚と強膜に重度のびまん性黄色染色を発症し入院。その際、補骨脂に関連した急性胆汁うっ滞性肝炎と診断された。その後、積極的な治療を行ったにもかかわらず状態は急速に悪化し、5日後に急性肝不全および多臓器不全のために死亡した。

補骨脂(ほこつし)はマメ科植物Psoralea corylifolia L.、和名オランダビユの種子。漢方生薬としては血行促進、鎮痛、強壮効果が上げられており、薬理学的には動脈血管拡張、末梢循環改善などの作用が確認されている。潜在的な肝毒性が知られており、肝臓損失の報告例がある。中国では白斑の治療に使用されているが、肝不全による死亡例の報告は初めて。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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