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有色人種が好むパーソナルケア製品に含有の化学物質を調査

米国カリフォルニア州で行われた、有色人種の女性が使用するパーソナルケア製品に含有される化学物質の調査結果が11月2日、「Journal of exposure science & environmental epidemiology」オンラインに掲載された。パーソナルケア製品には、健康への悪影響に関連する化学物質が含まれている場合がある。以前の研究では、人種/民族による製品の使用の違いが確認されており、一部の女性では懸念される化学物質に過度にさらされていること示唆された。

今回の研究では、カリフォルニア州のコミュニティで、有色人種の女性が使用するパーソナルケア製品のがん、生殖または発達への影響、または内分泌かく乱に関連する化学物質を定量化した。コミュニティで黒人、ラテン系、ベトナムの女性が頻繁に訪れる店舗のパーソナルケア製品と、546種の髪、肌、メイクアップ、ネイル、デオドラント/香水、およびインティメイトケア製品の成分ラベルの化学物質を文書化した。成分ラベルに記載されていない化学物質の検出に、ターゲットとサスペクトを組み合わせたスクリーニング (米国国立標準技術研究所の質量スペクトル ライブラリ検索)による2次元ガスクロマトグラフィー飛行時間型質量分析(GCxGC-TOFMS)を用い、31の製品を対象とした。

その結果、ラベルの65%に化学物質が含有されていることが記載され、74%に「香料」として記載されている未公開の成分が含まれていることがわかった。最も一般的な化学物質は、パラベン、シクロシロキサン、およびホルムアルデヒド放出剤だった。 GCxGC-TOFMSではさらに、香料、溶剤、防腐剤、紫外線フィルター、および汚染物質等の化学物質を検出した。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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