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健康な人のグルテンフリー食品は特に健康的ではない

グルテンフリーの食品が「健康」である可能性は低いという研究論文が1月16日、「Journal of Human Nutrition and Dietetics」オンラインに掲載された。

世界各国で、小麦や大麦に多いたんぱく質の一種であるグルテンを含まない、いわゆる「グルテンフリー」食品市場が拡大している。その一方で、グルテンフリー食品の栄養品質と価格の調査研究は少ない。今回の研究は、英国における10のカテゴリー、679種類のグルテンフリー食品を対象に、脂肪、飽和脂肪、砂糖、塩分および栄養成分の含有量について調査したものである。それぞれの栄養情報および価格は、製造業者およびスーパーマーケットのウェブサイトから系統的に収集した。また、100gあたりの価格を算出し、同じカテゴリーの一般的な食品と比較した。

グルテンフリー食品は、全般的に高~中脂肪、飽和脂肪、砂糖および塩分を通常の食品よりも多く含むことがわかった。グルテンフリーのパンおよび小麦粉製品には高脂肪と砂糖が、グルテンフリークラッカーには高脂肪と砂糖が含まれていた。一般的な食品よりもグルテンフリー食品の方が塩分含有量が高い、また繊維質とたんぱく質含有量が低い傾向にあった。価格の点では、一般的な食品と比較して、グルテンフリー食品は平均159%高かった(100gあたり0.44英ポンド対1.14英ポンド)。

研究者らは「医学的にグルテンフリー食品を必要とする人を除いて、一般的に健康な人にとってのグルテンフリー食品は、健康的である可能性は低い」としている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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