肩こりや腰痛に魔法のように効く治療法はない

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2018.06.29

国際部

「明らかな原因のない筋骨格系に長く続く痛みが直せるというのは神話」というタイトルのプレスリリースが6月25日、英国の医学出版社BMJから出された。これは、「British Journal of Sports Medicine」の論説欄に同タイトルで掲載されている。

この論説で、英国University of HertfordshireのJeremy Lewis教授、オーストラリアCurtin UniversityのPeter O’Sullivan教授らは、医師やその他の医療従事者は患者にもっと正直になるべきと言う。全身の筋肉と骨および骨をつなぐ関節や軟骨などを指す筋骨格系の痛みには魔法の治療法はなく、患者は他の慢性疾患同様に疼痛も慢性化する可能性を理解しなくてはならない可能性がある。「外傷などの原因がない持続的な筋骨格系の慢性痛は、2つの不運な動向を発生させた」と著者らは述べている。1つ目は、X線やスキャナーで確認できるが疼痛の無い人にもある、からだの構造的変化を慢性痛の原因とし、治療が行われることである。2つ目は、実在しない「治療法」を発見したと言う臨床医により、根拠のない治療が行われることである。この臨床的な動向は、患者自身の努力は最小限で、「治癒」できるという期待を生み出した。しかし実際、筋骨格系の慢性痛は現在の受動的治療に応答しない。糖尿病のような慢性疾患同様、患者の自己管理が重要であると著者らは示唆した。

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