アテニア、「サーチュイン6」の皮膚に対する抗老化機能を立証

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2018.10.3

編集部

ファンケルグループの株式会社アテニア(神奈川県横浜市)は3日、長寿遺伝子で知られる「サーチュイン6」が、皮膚の生まれ変わりに関わる表皮細胞内のミトコンドリアのオートファジーに関わることで、皮膚の老化防止に重要な役割があることを立証したと発表した。

研究では、紫外線照射による表皮細胞のオートファジー誘導におけるサーチュイン6の影響を、サーチュイン6遺伝子を低下させた細胞で評価した。

具体的には、培養表皮細胞のサーチュイン6遺伝子をノックダウンし、働きを低下させた。この細胞に紫外線を照射し、表皮細胞の生まれ変わりに重要なミトコンドリアのオートファジーの誘導を、蛍光顕微鏡で観察し、さらに、活性酸素の発生を確認した。

この結果、紫外線照射によりオートファジーの誘導が起こる。しかし、サーチュイン6を低下させると、オートファジーの誘導が阻害され、さらに、活性酸素の発生が多くなることがわかった。

次いで、サーチュイン6が、表皮細胞のミトコンドリアのオートファジー誘導に関わっていることがわかったため、具体的に、どのようなメカニズムによるものか、評価を行った。評価は、オートファジーの誘導に関わるミトコンドリアタンパク質(BNIP3)とミトコンドリアの分裂に関わるタンパク質(FIS1)を対象とした。

具体的には、サーチュイン6を低下させた表皮細胞に、紫外線を照射し、ミトコンドリア関連タンパク質の評価をウエスタンブロッティング法で評価。この結果、サーチュイン6を低下させた状態でBNIP3、FIS1のいずれのミトコンドリア関連タンパク質も減少した。この結果は、紫外線による表皮細胞のオートファジー誘導において、サーチュイン6が減少することで、ミトコンドリアの機能異常が発生し、オートファジーの誘導が阻害されていることを意味する。

以上のことから、サーチュイン6は、紫外線等でダメージをうけた表皮細胞のミトコンドリアのダメージを回復することで、オートファジーの誘導を正常化していると考えられると結論付けた。

今回の研究データは、日本生化学会大会(9月24~26日開催)にて発表した。

参考リンク
株式会社アテニア

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