日本色材工業研究所、IFSCCミュンヘン大会でポスター発表

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2018.10.12

編集部

化粧品受託製造大手の株式会社日本色材工業研究所(東京都港区)は、「国際化粧品技術者会連盟ミュンヘン大会2018」(IFSCC Congress 2018、9月18日~9月21日開催)において2種類のポスター発表を行った。

一つは「プレスによるオイルワックスゲル構造への影響及び化粧品への応用」。口紅、ファンデーション、アイシャドウなどのメイクアップ化粧品の基剤として用いられるオイルワックスゲルの構造制御は、製品の感触、安定性に大きく影響を与えるため非常に重要。

同社では、オイルワックスゲルに対しプレスによる圧力を与えることでその構造を変化させられることを見出し、そのメカニズムを明らかにした。さらに、その技術を応用することで、独特な感触のファンデーションを開発することに成功した。

もう一つは「パウダー製品のin vitro SPF試験方法の確立とin vivo SPF値との相関性確認」。近年、紫外線の有害性が認知されてきたことにより、日焼止め製品の重要が高まっている。日焼止め製品の紫外線防御能はヒトを用いたin vivo SPF試験によって算出される。

ところが、時間と費用が掛かるため、in vivo SPF値を精度良く予測することが求められている。in vivo SPF値を予測する方法として、in vitro SPF試験がある。in vitro SPF値は試料の紫外線透過率を測定することで算出できるため、短時間で低予算となる。

ただし、乳化・油性剤型に研究の焦点が当てられており、粉体剤型の報告は確認できてない。これは均一な塗布膜の作製が困難であることが原因だと考えられる。今回の研究では、溶剤を使用して均一な塗布膜の作製することで、in vivo SPF値と高い相関性があるin vitro SPF測定方法の確立に成功した。

参考リンク
株式会社日本色材工業研究所

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