歯周病メンテナンス療法中の喫煙の影響
2019.02.28
国際部
歯周病治療後のメンテナンス療法の成果と喫煙状況の関係を調査した報告が2月22日、「Journal of Periodontology」オンラインに掲載された。メンテナンス療法とは、治療で完治または病状が安定した後に、再発予防または状態の維持のために継続して行われる治療を指す。研究はブラジルFederal University of Minas Geraisの研究者らによって実施された。
歯周病治療を完了した212人を対象とした6年間の追跡コホート研究から、12カ月に1回以上メンテナンス療法で受診した142人の患者を特定。特定された患者を、喫煙習慣に従って、非喫煙者、元喫煙者、現在の喫煙者にグループ分けして、それぞれの歯周病再発率を比較した。
その結果、歯周炎の再発率は、非喫煙者グループで44.2%、元喫煙者グループで68.2%、現在の喫煙者グループで80.0%だった。交絡因子で調整後、調査開始6年時の歯周炎再発のオッズ比は元喫煙者グループで2.80、現在の喫煙者グループで5.97だった。タバコの箱・年数の喫煙と歯周炎再発との間には有意な用量反応関係があり、禁煙年数が増えるにつれて歯周炎の再発リスクが有意に減少した。