緑茶成分が腸内細菌を増やし肥満も予防か

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2019.03.19

国際部

緑茶抽出物による肥満抑制効果に関する研究の報告が314日、米国Ohio State Universityからプレスリリースされた。研究の詳細は「Journal of Nutritional Biochemistry」オンラインに掲載されている。

通常のエサまたは肥満を引き起こすように設計された高脂肪食を与えた雄マウスを対象に、緑茶の効果を調べる実験を実施した。これら2グループのエサのそれぞれ半数には緑茶抽出物を混ぜて与えた。8週間の試験期間の後、体脂肪組織の重量、インスリン抵抗性などを測定した。緑茶を混ぜた高脂肪食を与えたマウスは、緑茶を含まないエサを与えたマウスよりも約20%体重が少なく、インスリン抵抗性が低かった。また、脂肪組織および腸内の炎症が少ないことも分かった。

「この研究は、緑茶が良い腸内細菌の増殖を促し、肥満のリスクを大幅に下げる一連の利益をもたらすエビデンスを提供している」と論文の主執筆者でOhio Agricultural Research and Development CenterRichard Bruno教授は述べている。マウスを使ったこの実験での緑茶の摂取量は、ヒトに換算すると1日約10杯に相当するという。Bruno教授は、動物での効果がそのまま人間にも当てはまると結論するのは時期尚早であるとしながらも、もし緑茶を飲むとしたらサプリメントではなく、「一日を通して少しずつ食物と一緒に摂取する方が良いかもしれない」と付け加えた。

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