メトホルミンの体重減少維持効果
2019.04.24
国際部
体重管理の改善につながる長期減量の信頼できる予測因子を検討した研究論文が4月23日、「Annals of Internal Medicine」オンラインに掲載された。研究は、減量効果も見られる糖尿病治療薬メトホルミンまたは集中的な生活習慣介入による糖尿病予防プログラムをプラセボと比較したランダム化比較試験のDPP(Diabetes Prevention Program)研究と、その後の平均15年を追跡したDPPOS(DPP Outcomes Study)研究の結果を分析した。対象者は3234人で、うち1066人は最初の1年間に基準体重5%以上の体重減少が認められた。
1年後に減量が認められたのはメトホルミングループの289人(28.5%)、生活習慣介入グループの640人(62.6%)、プラセボグループの137人(13.4%)だった。試験終了後6から15年の間に体重減少が維持できたのは、メトホルミングループ6.2%、生活習慣介入グループ3.7%、プラセボグループ2.8%だった。長期減量の独立した予測因子は1年目の体重減少、メトホルミングループでは高齢およびメトホルミン継続使用、生活習慣介入グループでは高齢および糖尿病/糖尿病家族歴がないこと、プラセボグループでは空腹時血漿グルコース高値だった。