肥満を発症させるレプチン欠乏症の研究は続く

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2019.06.28

国際部

アメリカではじめてレプチン遺伝子変異によるヒトの肥満を研究したRaul Bastarrachea博士が所属するTexas Biomedical Research Institute(テキサス生物医学研究所)からニュースリリースが発表された。

Raul Bastarrachea博士は肥満遺伝子に由来するレプチンの新しい突然変異を発見したチームの一員であり、肥満、心血管疾患、糖尿病などの代謝性疾患への取り組みを支援する研究を続けている。博士は「遺伝子がレプチンの産生を正しくコードしていない場合に、何が悪いのかを調査することで、代謝障害を持つ数百万人の人々を助けることができる答えに近づく」と述べている。

重症の早期発症型肥満に関連する劣性遺伝性疾患である先天性レプチン欠乏症について、Bastarrachea博士とその共同研究者らは、コロンビアの2人の姉妹が小児期発症の重度肥満に苦しんだケースを調査している。姉妹は第7染色体のレプチン遺伝子に突然変異を持ち、遺伝子変異はレプチンタンパク質をミスフォールドさせてその機能を破壊していた。レプチンレベルは非常に低く、製造テストキットの検出限界を下回っていた。2人(現在20代)は、非常に高価なメトレレプチン(レプチンの合成類似体)注射薬を使用中で、劇的な成果を上げているという。レプチン欠乏症への大規模な対策のためにはさらなる研究が必要であり、同研究所が果たす役割は大きいと記事には述べられている。

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