白人とアジア人の皮膚老化プロセスの比較
2019.11.25
国際部
白人とアジア人の皮膚老化プロセスを比較した研究論文が11月20日、「Journal of Biophotonics」オンラインに掲載された。
白人(コーカサス)とアジア人の内因性皮膚老化プロセスの表現型と機能の違いは、皮膚科学研究者および化粧品産業にとって大きな関心事である。これまでの研究は角質層に焦点を当てており、また個人の違いが人種の違いより大きいという観察結果が多かった。またこれまで、病理組織学的観点から人種による皮膚老化プロセスの違いを比較分析する研究はなかった。今回の研究では、組織病理学的観点から白人とアジア人の皮膚の内因性老化の違いを分析するため、高調波発生顕微鏡を用いた研究を実施した。
その結果、白人被験者の基底細胞および細胞核領域は、アジア人被験者と同じ割合で増加することがわかり、年齢の評価が可能だった。白人の表皮最大厚、単位面積あたりの真皮乳頭(DP)体積およびDPゾーンの深さは、アジア人よりも速い速度で減少することがわかった。