健康食として注目度が高い地中海食に緑黄色植物を加えてさらに健康度を上げた「グリーン地中海食」の健康効果を評価した論文が1月18日、「Gut」オンラインに掲載された。

グリーン地中海食とは赤身/加工肉をさらに制限し、緑色植物とポリフェノールを豊富に摂取するという新しい栄養戦略。今回の研究では、通常の地中海食にクルミ（ポリフェノールを1日当たり440mg追加）を加えたものを比較対照のひとつとし、そこに緑茶（1日当たり3-4杯）およびマンカイ（1日当たり冷凍ミジンコウキクサ100g）のグリーンシェイク（総ポリフェノールを1日当たり1240mg追加）を追加したものをグリーン地中海食とした。さらに、運動を伴う健康な食生活ガイドライン（HDG）を遵守するグループも比較対照のひとつとし、3グループで試験開始から18カ月後の肝内脂肪量を評価した。

その結果、地中海食およびグリーン地中海食のグレープで同程度の体重減少が見られたにも関わらず、グリーン地中海食グループでは、地中海食グループはもちろんHDG遵守グループとの比較でもほぼ2倍の肝内脂肪減少率を達成した。肝内脂肪の減少は、マンカイおよびクルミの摂取量高値、赤身肉/加工肉摂取量低値、血漿中の葉酸およびアディポカイン/脂質バイオマーカーの改善、微生物叢の組成（β多様性指標による評価）および特定の細菌の変化と関連していた。