皮膚疾患の酸化マーカー、虚血変性アルブミン

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2022.06.8

国際部

皮膚疾患における新しい酸化マーカーを評価したレビュー研究の結果が5月17日、「Medicina (Kaunas, Lithuania)」オンラインに掲載された。近年、酸化ストレスが皮膚疾患を含む多くの身体状態の病因に関与しているというエビデンスが増えている。酸化ストレス評価のために、現在さまざまなマーカーが利用可能となっているが、どれも理想的なマーカーとは見なされていない。

最近の研究では、虚血状態でのN末端アミノ酸に非可逆的変性をきたしたアルブミンである虚血変性アルブミン(ischemia-modified albumin) が、酸化ストレスの新しいマーカーとして有力であることが示されている。そこで今回の研究では、皮膚疾患における虚血変性アルブミンの役割を評価するために、ナラティブレビューを実施。皮膚障害(乾癬、尋常性ざ瘡、化膿性汗腺炎、蕁麻疹、ベーチェット病)および毛髪障害(円形脱毛症、アンドロゲン性脱毛症およびテロゲン流出)における虚血変性アルブミンを評価した24の論文を特定し、分析を行った。

その結果、虚血変性アルブミンが皮膚疾患における酸化ストレスの新しいマーカーと見なされる可能性があることが明らかとなり、これらの障害の病因および新しい効果的な標的療法の開発の理論的基礎に対する新しい洞察を提供することとなった。

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