8歳までの抗菌薬投与、歯の健康に悪影響せず

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2023.06.21

国際部

若年小児への抗菌薬曝露と歯の健康を検討した系統的レビューの結果が6月2日、「Pediatrics」オンラインに掲載された。

若年小児への抗菌薬は、歯面着色、発育不全、う蝕などの歯の健康に対する有害作用をもたらす可能性がある。今回の研究は、8歳までの抗菌薬曝露と関連する転帰(う蝕、歯面着色、エナメル形成不全)を1つ以上報告した英語論文34件を対象に、幼少期の抗菌薬曝露による歯の健康への影響を系統的にレビューした。

その結果、テトラサイクリン系薬に関する研究18件のうち5件で、1日当たり20mg/kg超のテトラサイクリン系薬への曝露と歯面着色の用量反応関係が示された。ドキシサイクリン(全用量)への幼少期の曝露は、着色と関連しなかった。幼少期の抗菌薬曝露とう蝕やエナメル不全との明らかな関連は認められなかった。現在の推奨用量でのテトラサイクリン系製剤(ドキシサイクリンおよびミノサイクリン)が歯の健康への有害作用をもたらすことを示すエビデンスは認められなかった。抗菌薬曝露とエナメル形成不全やう蝕に関する結果は、一貫性が見られなかった。

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