運動で腸内環境は改善される
2014.06.16
国際部
日々の食事や生活のストレスなどは、腸内環境に大きな影響を与えることは知られている。新しい研究では、さらに「運動」が腸内環境に影響を与えているかどうかを調査した。この結果は6月9日、「Gut」オンライン版に掲載された。
アイルランドのコーク大学の研究者らは、現役のプロラグビー選手に注目。強度の運動を毎日実施している選手と、体格・年齢・性別を同じくした一般人と比較した。調査内容は、運動量と食事内容、16S ribosomal RNA遺伝子によって腸内細菌叢解析を行った。
その結果、選手と一般人では、筋肉細胞の代謝を示すマーカーの血漿クレアチンキナーゼに加えて、炎症および代謝マーカーで大きな違いが見られた。さらに、選手では腸内微生物の多様性が高く、その多様性はタンパク質摂取量とクレアチンキナーゼのレベルに相関していた。
研究者らは、「運度が腸内微生物叢の多様性に有益であるという証拠が得られた」としている。また、プロスポーツ選手の食事内容は一般人と比べてコントロールを受けており、腸内環境と運動、食事内容の関連は複雑であるともしている。