FDAが塩分ガイドライン発表へ
2014.06.19
国際部
6月17日、FDA(米国食品医薬品局)が塩の消費量削減に関するガイドラインを準備していると米国の放送局ABCニュースが伝えた。
ガイドラインは食品業界に対してのもので、塩分の取りすぎによる心臓病や脳卒中での死亡を予防する目的がある。米国では成人1日の塩の消費量は3400mg(小さじ1.5杯)で、そのほとんどが加工食品や外食からのもの。食品への塩の添加は風味づけのほか、細菌の増殖を防ぎ保存に役立つため、また質感や外観を整えるためにも使用されているという。
このため、FDAでは人々の味覚がいわゆる「薄味」の低ナトリウムに慣れるよう各食品会社に低ナトリウム食品の開発を促し、塩分の自主規制を勧めるようなガイドラインを発表する予定。多くの食品メーカーではすでに低塩分の商品を開発、また外食大手のサブウェイ、スーパー大手のウォルマートなどでも低塩分商品への移行が進んでいるという。
今年3月にはWHO(世界保健機構)が、1日小さじ6杯程度(約25g)とする糖分摂取のガイドラインを発表している。こちらも、砂糖の直接摂取より、加工食品や菓子に含まれる大量の糖分に警鐘を鳴らしたもので、ジュース1本で(砂糖40g)、1日の糖分摂取量を越えてしまうことが話題となった。