ニキビ治療製品でアレルギー報告131件
2014.06.30
国際部
米国食品医薬品局(FDA)は6月25日、ニキビ治療製品と関連するアレルギー情報を発表した。市販のニキビ用治療製品で、有効成分に過酸化ベンゾイルまたはサリチル酸を含むものは、稀ではあるが、深刻で潜在的には生命にかかわるアレルギー反応や重度の刺激を引き起こす可能性があることを警告している。
深刻なアレルギー反応とは、皮膚の発熱、乾燥、かゆみ、剥離、発赤などで、製品のラベルに注意書きとしてあるような軽微な炎症とは異なる重症なもの。
「ニキビ治療製品のラベルには現在、これらの非常に深刻なアレルギー反応の可能性については記載されていない。アレルギー反応が起きた時に何をすべきか判断がつくよう、消費者はこの事実を知っておくことが重要」と医療担当官Mona Khurana氏は述べている。FDAは消費者と医療関係者に、危険性を知らせる「医薬品安全性情報」を発行している。
過酸化ベンゾイルとサリチル酸が含まれているかは、ラベルで確認でき、今回FDAが公表した製品・ブランド名は以下の通り:Proactiv、Neutrogena、MaxClarity、Oxy、Ambi、Aveeno、Clean & Clear。FDAによると、1969-2013年1月28日に、これらの製品に関連したアレルギーおよび過敏症に関連する有害反応131件の報告があったという。これらの反応の約42%が使用後24時間分以内に発生し、患者は11-78歳だった。
日本においては、サリチル酸は、ざ瘡(ニキビ)、湿疹、アトピー性皮膚炎、またねんざや打撲の鎮痛・消炎などに対する医薬品として承認されているが、過酸化ベンゾイル(BPO)は未承認。2010年に、日本皮膚科学会から、臨床試験を経たうえで医薬品としての早期承認を求める請願書が厚生労働省に提出されており、現在、臨床試験が進行中。