「パレオダイエット」とは何か。

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2014.12.25

国際部

「原始人食ダイエット」とも訳されている「パレオダイエット」にはさまざまな定義があることが12月16日、米ジョージア州立大学のサイトで述べられている。

2013年ごろからアメリカで流行している「パレオダイエット」。パレオ(Paleo)は「古い、原始の」を意味し、paleoanthropology(古人類学)、paleoecology(古生態学)などの形で使われている言葉だ。食事法としては、農業が始まる前の、旧石器時代の人間の食事を再現しようというもの。小麦や米などは食べずに、肉や魚、木の実や果実などを中心の食生活というのが一般的だ。

「The Quarterly Review of Biology」誌に掲載された、ジョージア州立大学、ケント州立大学の研究者らによる論文では、旧人類が特定の食品や食材に偏った食事をしていたという証拠はないとのことだ。旧人類は優秀なハンターではなかったようで、歯などの発達を見ると植物性の食材の摂取が多かったということが分かる。この時代の人々にとってもっとも食べていた可能性の高いものとは「なんでも(jacks-of-all-trades)」だった。

研究者らは、旧人類の食生活を再現したい人にとっての気を付けておきたい点を上げている:

1・パレオダイエットを特徴づけることは困難。現在の推定は、旧人類が狩猟民族だった前提で成り立っているが、もっと広範囲な食生活だったと考えられる。
2・住んでいる地域の環境によって食事内容は大きく違う。
3・同じ食品でも現代のものとは違っている。
4・旧人類は短命で、食事が健康的だったかどうかわからない。
5・旧人類にとって食事とは、バランスではなく生存だった。

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