米食品医薬品局は1月14日、肥満治療用の体内埋め込み型医療機器「マエストロ・リチャージャブルシステム（Maestro Rechargeable System）」の承認を発表した。

「マエストロ・リチャージャブルシステム」は、米ミネソタ州に本拠を置く医療機器メーカーのエンテロメディックス（EnteroMedics）の開発商品。脳と胃の間にあって空腹/満腹を伝達する神経に電気刺激を与え、空腹の時にでも脳に満腹感を誤認させることができる装置。埋め込みには手術を必要とする。

臨床試験はBMI35以上の157人を対象に、装置を埋め込み、12か月間の観察を行った。その結果、装置を埋め込まなかったグループに比べ埋め込んだグループで8.5％の減量が確認されたが、最初に目標としていた10％には足りなかった。埋め込みグループでは20％以上の減量に成功した人が52.5％、25％以上の減量が38.3％で見られた。
今回の承認は、一部ではあるが確実な減量効果があるとみなされたためになされたもの。市販後も継続的な調査・試験による追加データの収集が義務づけられた。