食べる順番は「おかず」から
2015.06.30
国際部
コーネル医科大学の研究者らは、炭水化物を摂取する前にタンパク質と野菜を食べると食後の血糖値、インスリン値の上昇を抑制することを、2型糖尿病の肥満患者を対象にした研究で確認した。研究の詳細は6月23日の「the journal Diabetes Care」で発表されている。
試験は2型糖尿病で肥満の患者11人を対象に行われた。11人全員が経口糖尿病治療薬メトホルミンを服用していた。食べる順番が血糖値にどのような影響を与えるかを検証するため、炭水化物(イタリアのパン・チャバタ、オレンジジュース)、タンパク質と野菜と脂肪(鶏の胸肉、レタス、トマトのサラダと低脂肪ドレッシング、蒸しブロッコリーのバター添え)という食事を2回、日を変えて食べてもらった。
その結果、炭水化物を先にした食事に比べ、後にした場合の30、60、120分後の血糖値はそれぞれ29%、37%、17%低かった。また、炭水化物を後にした場合はインスリンも低いことがわかった。
血糖値が急速に上がると、下げるためにインスリンが大量分泌される、インスリンには糖を脂肪に変える働きがあるため、大量分泌は太りやすくなるもとである。最近では、血糖値を上げないための飲料(お茶)やサプリメントも人気があるが、食べ方に気をつけるだけというこの方法も簡単だ。米(炭水化物)が主食の日本人ならさしずめ、おかずから先にというところか。