骨折リスクも減らす地中海式食

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2016.03.31

国際部

地中海式食で骨折リスクが減らせるという研究結果が3月28日、「JAMA Internal Medicine」オンライン版に掲載された。

骨の健康維持は特に閉経後の女性にとって重要である。これまで、カルシウムの摂取が骨折リスクを減らすものとして推奨されてきたが、顕著な効果は確認されていなかった。今回の調査では、単一の栄養素ではなく、摂取する栄養全体のバランスと骨折リスクを検討した。

地中海式食は新鮮な魚、野菜・果物とオリーブオイルを多用する食事パターンを指し、健康に良く続けやすいことで人気がある。

対象はアメリカ国内の40の臨床センターからの経時的データ。9万3676人の参加者のうち、9万14人のデータが最終的な分析にかけられた(平均年齢63.6歳)。追跡期間中央値15.9年で、骨折例2万8718例、股関節骨折例2121例が報告された。地中海式ダイエットスコア(Altemate Mediterranean Diet Score:aMED)の最高五分位の女性は股関節骨折リスクが低く(ハザード比0.80)、絶対リスクは0.29%減少した。地中海式ダイエットスコアと股関節骨折の間に関連は見られなかった。健康な食事ランキング2010(HEI-2010)およびDASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension:高血圧の人用の食事)スコアが高い女性では股関節骨折リスクが低い傾向が見られたが、この関係は有意ではなかった。

地中海式食の女性では股関節骨折のリスクが低いことから、健康的な食事パターンが閉経後の女性の骨の健康を維持する役割を果たしていると研究者らは述べている。

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