栄養サプリ、脳細胞へのダメージを改善か

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2016.06.7

国際部

栄養サプリメントが脳細胞の損傷をリカバーするかもしれないという研究が6月2日、カナダのMcMaster Universityプレスリリースが伝えた。研究の詳細は「the journal Environmental and Molecular Mutagenesis」オンライン版に掲載されている。

研究者らは、30種類のビタミンやミネラルなどを含む天然成分のサプリメントは、アンチエイジングへの効果、さらには脳細胞の損失を逆転させるかもしれない大きな効果を持っているかもしれないという。

今回の論文の主筆であり、同大学生物学部のJennifer Lemon氏は「これらのサプリメントは、アルツハイマー、ALS、パーキンソンのような神経疾患の進行を遅らせる可能性があると科学者が信じる物質。深刻な疾患を相殺し、最終的に生活の質を向上させることができればと願っている」と述べた。緑茶抽出物やタラ肝油などを使用した、ビタミンB、CおよびD、葉酸などの一般的な成分が含まれているサプリメントは同大学の研究者らによって2000年に創製されている。この10数年のマウスによる研究では、このサプリメントで認知症状や運動機能に劇的な効果を確認している。このサプリメントを、ベーグルの小片に入れて食べさせること数か月で、深刻な脳細胞の損失を解消したことも確認された。

「マウスの神経変性はヒトに共通するものがあり、この研究結果は、致命的な神経学的疾患の患者さんへの大きな可能性を示唆している」さらに、老化マーカーの改善、視力の向上、低下した嗅覚の再現、バランス運動能力の向上なども見られた。研究者らは、次のステップとして、2年以内にヒトへのサプリメントのテスト、特に神経変性疾患を持つ人を対象とした研究へ進めていきたい意向を示している。

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