調布で中医アロマセミナー&薬膳料理会を開催
2016.09.23
編集部
第14回調布漢方特区プロジェクト企画「養生・中医アロマセミナー&美味しい薬膳料理会」が21日、調布アーバンホテル内の中国料理店「酔八仙」で開催された。若々しく齢を重ねるための養生法とローズのアロマオイル活用法が紹介された他、“補腎”を中心としたエイジングケアにつながる薬膳料理が参加者らに振る舞われた。
同会は、国際薬膳師でもある料理研究家の冬木れい氏、吉祥寺東西薬局の中医アロマセラピストで国際中医師の勝木紀子氏、国際薬膳食育師でもある酔八仙総料理長の高橋昭仁氏が中心となって企画しているもので、調布市民に向けて定期的に開催している。
セミナーでは、若々しく齢を重ねるための基本の養生3原則として、「身体を冷やさない」「睡眠時間をしっかりとる」「栄養バランスの取れた食事をする」ことが挙げられ、年代別に身体の変化と養生法が紹介された。
例えば40代の女性に対しては、「腎の働きが低下して女性ホルモンの分泌が減り、月経量の減少や不順などの症状が出やすくなる」(勝木氏)ため、アロマセラピーやハーブティを試してみたり、夜更かしをせず、食事や漢方薬で“補陰”“補血”“補腎”を心掛けることが大切だと指摘。おすすめの漢方薬としては、例えば月経不順対策として「婦宝当帰膠」「瓊玉膏(けいぎょくこう)」、イライラや気持ちの落ち込みには「加味逍遥散」「甘麦大棗湯」などを挙げた。
併せて、イライラやホットフラッシュにおすすめのツボとして、足の親指と人差し指の骨の合わせ目に位置する「太衝(たいしょう)」を紹介。「1回1分を目安に片足ずつ3回繰り返すこと。少し痛いくらいに押すと気が落ち着いてくるのが感じられる」(勝木氏)。
中医アロマセラピーについては、女性ホルモンのバランスを整えて更年期特有の心身の不調を和らげるローズを紹介。中でもローズオットーはスキンケアにも効果的といい、加齢に伴う肌弾力の低下や乾燥対策に使用できるとした。「香りが強いので、1滴で十分な作用がある。香りをかぐだけで浄化された気分になる」(勝木氏)。このほか、ローズを使った天然美肌クリームも紹介され、参加者は各々肌に塗ってその効果のほどを確かめていた。
薬膳料理会では、「血を補うイカを食べつくす」「秋サンマの四川唐辛子風味炒め」「木鶏丹(もっけいたん)と鶏レバー」「茄子に香ばしく麦味噌タレ」「岩手県産“銀河のしずく”を味わう」「旬の果実とゴジベリーゼリー」の6品が振る舞われた。
中でも「木鶏丹と鶏レバー」には、中国満州族に伝わる民間薬を基に開発された“木鶏丹”を使用。木鶏丹には「日本で瓦茸茶、瓦葺酒としてがん予防、新陳代謝活性に期待されてきたカワラタケ(霊芝)が配合されている」(冬木氏)。また、肝の働きを助ける作用もあることから「お酒を飲む前に服用するのもよい」(勝木氏)。
このほか、岩手県の新ブランド米「銀河のしずく」が、市場流通に先かげて参加者らに振る舞われた。冷めても美味しく食べることができるという。また、近年、スーパーフードとして人気急上昇中のゴジベリー(枸杞の実)をふんだんに使った「旬の果実とゴジベリーゼリー」には、ナツメやハスの実などの生薬と、梨や柿などの果物とが上手く織り交ぜられたスイーツに仕上がっており、参加者は舌鼓を打って“美味しい時間”を共有していた。