二重あごへの「ATX-101」、第3相試験で効果確認
2016.10.7
国際部
以前から注目されていた、二重あご解消のための注射薬「ATX-101」の第3相試験の結果が10月4日、「Journal of the American Academy of Dermatology」オンライン版に掲載された。なお、この試験データは、2013年10月11-12日にフランス、パリで開催された抗加齢医学欧州会議および、2014年3月21-24日に米国コロラド州、デンバーで開催されたアメリカ皮膚科学会で発表されている。
デオキシコール酸含有のATX-101は皮下注射によって脂肪に直接注入され、脂肪の破壊を起こすというもの。デオキシコール酸は腸内の最近の代謝によって生成される胆汁酸の一種。脂肪を破壊する作用と破壊した後は肝臓に入り吸収されるため、副作用も発現しにくいという。
「ATX-101」第3相試験(REFINE-2試験)では有効性および安全性の評価を実施した。二重あごで悩む258人の成人患者を対象にし、施術後12週目での二重あご評価スケールを用いて、医師および患者本人の二重あご改善度を計測した。その他、二重あごの厚み、二重あごによる心理的影響、磁気共鳴イメージングによる評価も実施された。
プラセボ対照で比較したところ、「ATX-101」注射を受けたグループの66.5%、プラセボ注射の22.2%で二重あごの改善が見られた。「ATX-101」グループでは、磁気共鳴イメージングであごの体積が減少していることが確認され、二重あごの心理的影響が大きく減少、治療満足感の達成が多く見られた。