大人の体重増加はがんのリスク50%増

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2016.11.9

国際部

成人してからの体重増加は、癌のリスクを高める可能性があるという研究が11月7日、英国の国立がん研究所(NCRI)のプレスリリースが伝えた。

数年にわたって続く体重増加は、男性では50%、女性では約20%の肥満関連がんリスクを高める可能性があることが、11月5-8日に英国リバプールで開催されたNCRIがん会議で発表された。長年にわたる体重変化とがん発症への影響を評価するという初めての試みは、英国のリバプール大学とThe Health eResearch Centreの共同研究で実施されたもの。

研究は米国30万人(男性17万7500人、女性11万1500人)を対象に、18歳から65歳までのBMIの変化を観察。その結果、BMI22から27の男性では、健康体重の男性と比べて肥満関連がんのリスクが50%高かった。さらに病的肥満の男性ではリスクは53%となった。BMI23から32の女性では、健康な人もしくは体重が安定している人と比べて肥満関連がんのリスクが17%高かった。英国では肥満は喫煙についで予防可能ながんの原因の第2位であり、腸がん、乳がん、すい臓がんの発症に影響している。女性に限っては、子宮がん、卵巣がん発症にも影響している。

論文筆頭著者であるマンチェスター大学のHannah Lennon博士は「この研究は、公衆衛生の分野で役に立つかもしれない」、またCancer Research UKの最高経営責任者(CEO)のHarpal Kumar卿は「これは肥満関連がんの生涯リスクの非常に興味深い研究であり、体重増加の経年的影響を理解するのに役立つ」と述べている。

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