“ストレスオフ組織” 新しい発想が生まれる秘訣は「居場所」作り
2017.08.21
編集部
化粧品の企画、開発、販売を行う株式会社メディプラス(東京都渋谷区)は、日常に“ここちよさ”を感じていて、ストレスに対してココロのバランスが取れている状態を“ストレスオフ”と定義し、社内の組織作りにも“ストレスオフ”を実践している。
その結果、それぞれの社員に複数の「居場所」作りをする事がストレスオフにつながり、新しい発想を生む場にもなっているという。
同社には、業務に関連する組織以外のグループがあり、社員全員が1人2カ所以上、最大で5カ所のグループに関わることができる。人はいろいろな顔を持っていると考えられるが、1カ所しか居場所がない場合、その居場所で自分らしさを表現できなければ、ストレスにつながることがある。
落ち込むことがあっても、居場所が複数ある場合は、他の場所で違う視点の人と関わることで気持ちが変わったり、視点が変わることがある。
それぞれの居場所は“ストレスオフ”だけでなく、仕事においても新しい発想が生まれる場にもなっている。上司、部下や同じ部署だけの会話でなく、違う視点を持った異なる業務に携わっている人と会話をすることによって、新しい発想が生まれ、自然に社内の情報共有ができるようになっている。
【所属する組織以外にある社内のグループ】
◆グループ①<クラス>
4カ月に1回、メンバーが変更される5人1組のグループ。生活習慣の改善を目的に、年齢、性別、キャリアを超えて編成。
◆グループ②<女子会、男子会>
感覚で話すことが多い女性と、理論武装をして話すことが多い男性で、それぞれ思いのままに話し合いをし、本音を出し合うためのグループ。
◆グループ③<世代・キャリア別>
入社して間もない「若者チーム」と、キャリアを積んできた「語り部チーム」があり、同じ時代を過ごしてきた共感を活動のエネルギーにするグループ。
◆グループ ④<シグナルチーム>
部署を横断して顧客視点を研究する業務グループ。プロジェクトごとに各部署から招集。
同社がグループの制度をスタートして2年になるが、様々な変化があるという。人によってはグループごとに役割の取り方が違うことがあり、あらたな一面を発見することがある。また、社員自身も自分自身の特異性を発見している人もいる。
上司と部下の1対1の関係だけでは解決できない課題も、多くの人が関わり、居場所が増えることで組織全体で解決することができている。
- 参考リンク
- 株式会社メディプラス