マインドフルネスは食欲抑制にも有効か
2017.11.16
国際部
ビジネスパーソンやアスリートのパフォーマンス向上およびストレス対策への効果で注目の瞑想を基礎としたプログラム「マインドフルネス」。この効果が食欲抑制にも効果があるのかを検討した結果が11月2日、「Appetite」オンラインに掲載された。
この研究では、昼食に「マインドフル・イーティング戦略」を用いて、その後のスナック摂取に対する効果を検討した。また、この戦略の効果が昼食に関する記憶の向上と、参加者の性別や相互認識、報酬感受性のレベルによって異なるかを検討した。
参加者51人には825カロリーの昼食を提供。戦略を適応した実験グループと、何もしない対照グループにわけて比較した。「マインドフルネス・イーティング戦略」は、食べ物の感覚特性(匂い、見た目、質感)に注意を向けることができるようなオーディオクリップを聞いて昼食を取った。対照グループは静かな状況下で昼食を取った。昼食の2時間後、参加者全員にスナックを提供し、その後、報酬に対する感受性を評価するアンケートと、昼食のための記憶の様々な側面を評価する他の尺度に回答してもらった。参加者51人は、内受容感覚の正確さを心拍タスクで評価した(heartbeat perception task)。
その結果、2つのグループ間の昼食の摂取に有意差は認められなかったが、実験グループの参加者は、対照グループの参加者よりもスナック摂取量が有意に少ないことがわかった。