資生堂、肌内部のハリ強度を可視化する技術を開発

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2018.04.20

編集部

株式会社資生堂(東京都中央区)はこのほど、肌内部のハリ強度(弾性率)を可視化する技術を開発し、30代から始まる肌の老化兆候へのⅢ型コラーゲンの関与を明らかにした。今回の知見をアンチエイジングなどのスキンケア製品開発に今後応用していく。

通称ベビーコラーゲンとも呼ばれるⅢ型コラーゲンは、これまで成人において顕著に減少することは知られていたものの、肌のハリとの関係は全く分かっていなかった。今回、超音波技術を応用して新規に開発した肌内部ハリ可視化装置を用いて、肌内部に入射した超音波の反射を解析することによって肌内部のハリ強度の分布の可視化に世界で初めて成功した。

肌内部のハリの強度分布の年齢による違いを視覚化したところ、20代では比較的均一であるのに対して、30代から真皮最上部の乳頭層におけるハリ強度の低下が生じるようになり、40代ではさらに進行していることが分かった。

また、真皮最上部の乳頭層におけるハリ強度の低下が肌表面からの見え方にどのような影響があるか調べたところ、ハリ強度が低下していない人は肌表面が均一であるのに対して、ハリ強度が低下している人は肌表面に小さな凹凸が生じる傾向があることが明らかになった。

真皮最上部の肌のハリ強度が低下していない部位においてはⅢ型コラーゲンが多く存在するのに対し、ハリ強度が低下した部位では、Ⅲ型コラーゲンが消失していることが分かり、ハリ強度の低下の一因はⅢ型コラーゲンの減少によるものと示唆された。

そこで、真皮細胞に働きかけてⅢ型コラーゲンの産生を促進する効果があるものを探索したところ、クレソンエキスにその効果があることを見出した。クレソン(別名オランダカラシ)は、βカロテンをはじめとする豊富なビタミンを含有し、抗発癌作用や動脈硬化の予防が期待される栄養価の高い野菜として知られている。

参考リンク
株式会社資生堂

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