【連載】大手化粧品会社の研究(65)シャルレの会社研究 ~中期経営計画白紙、化粧品事業戦略見えず~(下)

2018.12.14

特集

編集部

シャルレのビジネスモデルは、代理店や特約店と呼ばれるビジネスメンバーを通じて衣類を販売している点に特徴がある。
代理店や特約店は、試着会と呼ばれるホームパーティ形式で商品紹介をする仕組みで、顧客は試着をした商品の中から気に入ったものがあった場合のみ、予約できる。予約した商品は後日納品され、その際にも着用・使用方法や商品のケア方法等のアドバイスを受けられる。
代理店や特約店と呼ばれる人達は、元は一般消費者で、シャルレ商品を気に入った人が販売するネットワークに加わる。シャルレから5割あるいは6割で製品を仕入れ、友達や知り合いにホームパーティ等で商品特性を説明・試着・フィッティングアドバイス等をしながら、販売実績に応じて代理店や特約店になり、代理店の一部は法人化・会社設立を行い経営者として取引を行っている。 いわば、人と人との繋がりを重視した、強固な販売ネットワークが成り立っている。図に衣類、化粧品の販売チャートを示す。

しかし、ここへきて企業全体の収益が鈍化し、平成28年4月から平成32年3月までの中期3ヵ年経営計画の見直しを余儀なくされる事態に追い込まれている。
同社は、平成32年3月期に売上高を194億円、売上高営業利益率を5%以上とすることを経営目標とした中期3ヵ年経営計画(平成28年4月から平成32年3月まで)に取り組んできた。
しかしながら、販売組織の活性化策や新規事業の展開等を積極的に推進しつつも売上高が2期連続減少となったこと。物流コストの大幅な増加によって利益への影響を大きく受けることになったことなどを要因に中期経営計画の見直しを余儀なくされているもの。
いずれも、具体的な戦略として打ち出した「販売組織の活性化」、「ビジネスメンバーと顧客との接点強化」、「商品開発の強化」、「収益性の改善」、「新規事業の開拓・展開」などの戦略・戦術の見通しに甘さがあったことが中期経営計画とん挫の理由。

同社は、新たな中期経営方針、中期経営計画及び中期経営目標について「策定次第、遅滞なく公表する」と説くが、今もって経営目標、具体的な戦略・戦術が見えない。
化粧品の戦略については、2019年3月期見通しについて「化粧品類の高付加価値商品の売上拡大によって収益率の向上に取り組む」としているだけで歯切れが悪い。

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