【連載】この中小化粧品会社に注目⑥ヤマサキ(下)~人事評価制度導入で女子社員の働きやすさ実現~

2020.08.18

特集

編集部

年商約40億円、社員数約275人を数える中小化粧品メーカーのヤマサキは、従業員の内の約70%(約190名)を女性従業員で占める。また、女性従業員190名の内、約100名が販売部門のコールセンター業務に就くなど女性従業員を活用し、働きやすさを基盤とした社内制度に特異性が見られる。

同社がコールセンターに女性従業員を重点配置しているのは、当然ながら扱っている商品=化粧品が女性にとって必需品であり、購入層も女性主体で占めるなど女性が主力ユーザーであること。同時に、化粧品のニーズや化粧品の善し悪し等も含めて販売、販促、品質等に関わる情報がコールセンターに集約され、コールセンター業務が女性の活躍の場として一段と重要性を増していることにある。

このように同社が女性の活躍する就労場所としてコールセンターの改革を行い、商品のクラスター(集積地)として女性の活用を積極的に行った。もう1点は、2011年に社内制度として女性社員が活躍できる働きやすさを実現した就労制度「社員人事評価制度」を導入した。しかし、多様な働き方に対応するため2011年に導入した人事評価制度を2015年改定を行った。
改定に伴う目標設定においては、結果だけでなくその過程の指標も重要な目標として評価対象とした。
制度設計変更の主な目的は。全社目標を全員が個々の業務に照らした目標とするより全社一丸となって目標達成できる仕組みとした。

一方、かつてコールセンター業務は、県外業者に外部委託していたが、顧客へのサービス・品質向上を目指し、自社運営によるサービス強化を進めるため、2015年に本社近くにコールセンター専用ビルを新築した。外部委託から、自社運営に切り替えたことで,女性社員の活躍とともに主要ブランド「ラサーナ」をアピールする好循環を生んだ。
同社は、引き続き、キャリア形成のための研修制度の充実とジョブローテーションによる人材育成に力を入れる方針。

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