【連載】大手化粧品会社の研究㉑コタの会社研究 ~2019年3月期増収減益見込み~
2018.05.16
編集部
コタの2018年3月期業績(非連結)は、創業精神の「美容近代化」をベースに独自のビジネスモデル「旬報店システム」を軸としたコンサルティングセールス」とトイレタリーの販売を中心とした「店販戦略」を展開し、最大の顧客である美容室の業績向上に向けた提案や経営指導を行った。
売り上げについては、店販戦略の主力である「コタアイケア」を中心としたトイレタリーの販売が好調であったことから前期実績を上回った。売上原価については、増収により増加したが原価管理の見直し等を行ったことで、原価率は、前期を下まわった。販管費については、2017年11月に新設した「コタ京都スタジオオフィス」に関わる経費に加えて、本社の一部回収に伴う修繕費の増加等により前期を上まわった。
この結果、2018年3月期の業績は、売上高が前期比2.7%増の67億32百万円、営業利益は同6.9%増の13億15百万円、当期利益は同11.8%増の9憶71百万円となった。売上高は、20期連続の増収、営業利益が5期連続、当期利益は4期連続の増益となるなど、過去最高の増収増益を実現した。
2018年3月期の売上高に占める商品別売上金額と売上構成比は、トイレタリー46億86百万円、構成比69.6%、整髪料11億77百万円、同17.5%、カラー剤3億83百万円、同5.7%、育毛剤2億59百万円、同3.9%などとなっている。
2019年3月期業績見通しは、成長のための人材獲得を中心とした販管費の増加等を見込んでいることで、売上高70億円(前期比4.0%増)、営業利益12億6百万円(同8.3%減)、当期利益8億61百万円(同11.8%減)と増収減益を予想。表にコタの業績推移を示す。