低カロリー甘味料入りドリンク、食欲増進させず
2018.07.2
国際部
低カロリー甘味料が脳の報酬系を混乱させ、空腹をより多く感じるようになり、結果的に食欲を増進させるという研究結果が報告されている。今回、「Appetite」6月号に掲載された論文では、食事中の飲料としての、低カロリー甘味料入り飲料(炭酸を含まないレモン水)と水を比較し、エネルギー摂取量に違いがあるかを調査した。
フランスで、健康な非肥満成人男女(BMI19~28)の166人を対象に、随意的な食物摂取量を2日間連続した4回の試験セッションで調査した(1日目はラボで、2日目は実際の生活環境で試験) 。1日目に、視覚的アナログスケールおよび随意的な食物摂取量を用いて動機付け評価を行った。食物摂取量は、残菜調査に用いられるplate waste methodを用いて測定した。2日目に、参加者は食事日記を使用して随意的な食物摂取量を報告した。その後、参加者は無作為に甘味料飲料グループまたは水グループに割り当てられ、続けて5週間の実験を行った(習慣化)。
総エネルギー摂取量、栄養素摂取量、または甘い食物の選択および動機付け評価におよぼす影響は、甘味料入り飲料と水で異ならなかった。この結果は、甘味料飲料に慣れていない場合も、習慣化の後も同様だった。