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ホーリーバジル発酵物からフケ用シャンプーを開発

ホーリーバジル(Ocimum sanctum Linn)発酵物からフケ防止用シャンプーを開発したとの研究成果が7月5日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。タイ、チェンマイ大学薬学部などによる研究。

ホーリーバジルは独特の芳香をもつシソ科の植物。ヒンディー語でトゥルシー、日本語でカミメボウキ(神目箒)。インドの伝統医学アーユルヴェーダでは、万能薬、不老長寿薬として、また、ヒンドゥー教では聖なる植物として宗教行事で用いられる。特に南アジアでは古くから親しまれてきた植物で、生葉を食用に、乾燥葉をハーブティーや虫除けにと、生活の中でも利用されている。

今回の研究は、ホーリーバジル発酵物の皮膚真菌(Malassezia furfur)阻害活性を調査し、フケ防止シャンプーを開発することを目的としたもの。Malassezia furfur(マラセチア・ファーファー)は、ヒトに皮膚表面に存在し、脂漏性皮膚炎に関連すると考えられている真菌の一種。その結果、市販のフケ取りシャンプーにも使用されているイミダゾール系合成抗真菌薬のケトコナゾールに匹敵する、強い抗真菌作用を確認した。また、シャンプー製剤は、特性および安定性に優れ、毛髪の平滑性、毛髪の輝き、櫛通りのやすさ、縮れの低減、およびブラッシング中の摩擦電気的低減の点で高いレベルの満足度スコアを得た。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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