YouTubeは整形手術に関する誤った情報源でありうる
2018.08.24
国際部
YouTubeには整形手術に関する誤解を招く情報が多く見られるという調査結果が8月16日、米国Rutgers Universityからプレスリリースされた。これは、顔面に対する整形手術に関するYouTubeの動画を調査した初めての報告であり、調査の詳細は「JAMA Facial Plastic Surgery」オンラインに掲載されている。
同大学医学部耳鼻咽喉科准教授でこの報告の筆頭著者であるBoris Paskhover氏によれば「顔面に対する整形手術に関するビデオは、主にマーケティングキャンペーンであり、完全に教育的なものではないかもしれない」という。同氏は、顔面の形成外科および再建術を専門とする医師。Paskhover氏と医学生で構成されたチームは、「眼瞼形成」、「眼瞼手術」、「皮膚充填剤」、「顔面充填剤」、「耳形成」、「鼓膜切除術」、「顔のリフトアップ」、「唇形成」、「唇充填剤」、「鼻形成」などのキーワードから得られた160万の検索結果から、再生回数上位240のビデオを分析・評価した。評価には、消費者向け医療情報評価ツールのDISCERN criteriaを用いた。ビデオ投稿者については、ヘルスケアの専門家、患者、または第三者を含めて評価した。医師については、アメリカン・メディカル・ボード・オブ・メディカル・スペシャリティズ・データベースに基づき評価した。
その結果、大多数のビデオには、ビデオにある医療技術に関する専門知識持つと認定された医療専門家がおらず、94本のビデオには、医療関係者がまったく関係していなかった。72本ビデオは認定医師によるもので、DISCERNスコアが比較的高く、貴重な患者情報を提供していた。