ブルーベリーは血管内皮機能を改善する
2019.06.6
国際部
毎日カップ1杯のブルーベリーの摂取がメタボリック症候群の患者の血管および心臓代謝機能の改善効果があることが5月28日、「American Journal of Clinical Nutrition」オンラインに掲載された。
アントシアニンに富むブルーベリーの摂取が、糖尿病および心血管疾患リスクを低下させるという先行論文が発表されている。今回は心血管疾患リスクの高い患者を対象に、ブルーベリーの効果を評価する6カ月間の長期無作為化対照試験を実施した。試験参加者は115人(年齢63±7歳、男性68%、BMI31.2±3.0)で、ブルーベリー1日の摂取を75g、150g、なしの3グループに無作為化して比較した。
その結果、150g摂取(カップ1杯)グループで内皮機能の改善および環状グアノシン一リン酸濃度の低下が確認された。アントシアニン由来のフェノール酸代謝物の総濃度は血清および24時間尿中で用量依存的に有意に増加した。インスリン抵抗性、脈波伝播速度、血圧などへの影響は見られなかった。75g摂取およびプラセボグループではこれらの心血管バイオマーカーへの影響はなかった。メタボリック症候群患者では1日カップ1杯のブルーベリーが心血管疾患リスクを12~15%減少させると予測された。