光老化に対するトリクロロ酢酸ピーリング
2019.10.17
国際部
紫外線の曝露によって引き起こされる光老化(外因性老化)に対するトリクロロ酢酸によるピーリングの効果を評価した比較試験の結果が10月11日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。
対象は光老化尺度のGlogau photoaging scale タイプIIおよびIIIの高齢女性患者40人。各20人ずつ、70%グリコール酸と35%トリクロロ酢酸の併用ピーリングと、15%トリクロロ酢酸単独ピーリングのグループに無作為化し、有効性と忍容性を比較した。各グループの患者は間隔を14日空けて、5回のピーリングセッションを受けた。水分補給、弾力性、メラニン指数、および紅斑指数、しわの深さと量の皮膚老化パラメーターは、治療前、各セッション前、および最後のセッションから3か月後に調査した。被験者の知覚によるピーリング効果の改善にはピーリング方法による差はなかった。また、治療中止が必要な有害事象はどちらのグループでも観察されなかった。
15%トリクロロ酢酸ケミカルピール塗布の前にグリコール酸を追加すると、光老化パラメーターのトリクロロ酢酸誘発性(皮膚の弾力性と水分補給の増加、メラニン指数と紅斑指数の減少)が大幅に改善された。35%トリクロロ酢酸による単剤ピーリングは、許容性は低いものの、しわの改善により効果的だった。