フェノール類等による汚染実態調査結果:EuroMixプロジェクト
2019.11.26
国際部
EUの資金提供を基盤に欧州26の機関が食品中およびパーソナルケア製品の混合物に関する健康リスクを共同研究するEuroMixプロジェクトの結果の一部が、「Environment International」11月号で公表された。
今回発表された結果は、24時間尿サンプル中のフェノールおよびフタル酸エステルのレベルと食品およびパーソナルケア製品からの曝露源を、人間の生体監視(BM)研究を基に特定するものだった。成人男性44人および女性100人を対象に、食物摂取、パーソナルケア製品の使用、現金収支について24時間詳細に記録してもらい、同じ24時間の尿サンプルを収集した。 4種のパラベン、5種のビスフェノール、オキシベンゾン/ベンゾフェノン-3(OXBE)、トリクロサン(TCS)、トリクロカルバン(TCC)、および8種のフタル酸エステルと1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル(DINCH)代謝物の尿中レベルを、高速液体クロマトグラフィーおよびタンデム質量分析で評価した。
その結果、フェノールへの曝露に関連する食品は、肉、パン、飲料、バターと油、フタル酸エステル類への曝露に関連する食品は、菓子、バターと油、フルーツとベリーのほか、広範囲の食品に及んだ。フタル酸エステルへの曝露に関するパーソナルケア製品は、シャワージェル、ハンドクリーム、歯磨き粉、しわ防止クリーム、シェービング製品だった。