米国で肥満手術は増加傾向、手術の入院費用は減少傾向
2020.07.29
国際部
米国における肥満の入院患者数および肥満手術と入院費用の経年変化を調査した結果が7月5日、「Clinical Obesity」オンラインに掲載された。
米国のNational Inpatient Sample(2011-2014)のデータを使用して、18歳以上の入院患者の肥満の診断および外科的治療に関する断面分析と傾向分析を実施。肥満診断率、肥満手術率、および外科治療の費用を推定した。
その結果、肥満と診断された入院患者数に増加傾向が確認され、この傾向はさまざまな社会人口統計および保険グループ全体で一貫していた。肥満手術率が最も高かったのは33-54歳の民間保険加入者だった。調査期間中、全入院費用は増加していたのも関わらず、肥満手術に伴う入院1回あたりの平均入院費用は減少していた。研究者らは、入院患者の肥満と肥満手術の診断率の増加と平均入院費用の減少という今回の結果から、慢性疾患に対する肥満手術の短期的および長期的な費用効果を調査する研究に取り組むべきとしている。