乳幼児の眼瞼下垂に人工糸を使った手術が有効

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2014.03.17

国際部

先天性眼瞼下垂の治療に人工糸の使用が有効だったという報告が、「Ophthalmic Plastic and Reconstructive Surgery」3/4月号に掲載された。眼瞼下垂症とは、上まぶたが挙がらなくなる(挙げにくくなる)疾患。先天性のほか、近年は加齢による老人性眼瞼下垂症が増加しているという。また、腱膜性眼瞼下垂症は目が疲れやすくなった、逆さまつ毛が多くなった、ひたいのしわが深くなった、頭痛や肩こりが続くなどの症状が起こりやすい。まぶた裏の眼瞼挙筋腱膜が正常な位置から外れたり、伸びてしまったりしておこるこれらの症状は、コンタクトの長期常用者にも多いといわれている。眼瞼下垂症は、先天性でも軽度ならば大人になるまで気付かないというケースもあるため、上記のような気になる症状が続くようであれば、形成外科を受診してみるのも良いかも知れない。

今回の報告では、生まれつきまぶたが上がりにくい先天性眼瞼下垂の患者に、歯科インプラント用によく使用されている、シルクにナイロンをコーティングした人工糸(supramid)を使用した。その結果、入手しやすい材料ということもあり、4歳以下の子供には眼瞼下垂の一時治療に効果的だったというもの。

眼瞼下垂症の手術は、自分の大腿部から大腿筋膜を採取してまぶたに移植するなどの方法が一般的だが乳幼児には適さず、人工糸の効果が認められたことで、乳幼児の眼瞼下垂症に対する治療選択肢が広がった。

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