フェヴリナHD、SEの株式売却、経営統合破局に

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2014.07.8

編集部

化粧品・健康食品通販のフェヴリナホールディングス(福岡市、マザーズ上場)は、新たな事業として充放電検査装置によるエンジニアリング事業に乗り出したが、わずか1年半で同事業から撤退した。2012年10月に経営統合した充放電検査装置によるエンジニアリング事業を行なうソフトエナジー(SE)の株式を今年3月に売却したもの。経営統合で化粧通販とエンジニアリング事業のシナジー効果を華々しく打ち上げたが、わずか1年半の短命で、幕を引いた。

同社は、2012年10月に充放電検査装置によるエンジニアリング事業を行なうソフトエナジー(SE)を経営統合し、化粧品通販と充放電検査によるエンジニアリング事業の両輪体制で事業を推進してきた。

充放電検査によるエンジニアリング事業は、リチウムイオン電池製造において決められた電流・電圧値・温度について充電と放電を繰り返す事で、リチウムイオン電池の質を決める重要な工程のひとつ。SEは、独自の電気制御技術をベースに開発した充放電検査装置を2次電池メーカーに対して売り込んできた。

そうしたSEが保有する電気制御技術に着目したフェヴリナHDは、電気制御技術を応用して健康器具・美容器具を開発し、コールセンターによるリテール向け販売を実現しすることを狙いに経営を統合し傘下(子会社)に収めた。しかし、経営統合はあっけなく破局に終わった。

わずか1年半の短命で幕が引いたことについてフェヴリナHDは、コメントを控えているが当初、目論んでいた「シナジー効果が期待できない」との見方が支配的。

フェヴリナHDは、現在、化粧品通販を行なう子会社のフェヴリナとドクターコスメの開発・通販を展開する子会社サイエンスポ―テを両輪に高級ブランド商品の開発強化や通販型コンシェルジュによるサービス中心の販売転換などを打ち出し、収益向上に繋げる作戦にある。

同社の経営統合破局の動きは、成長一辺倒で伸びてきた化粧品通販業界の厳しい経営環境を象徴する。化粧品の市場が成熟し、消費構造が大きく変化する中で今後、経営の構造改革に追い込まれる化粧品通販企業が早晩、さらに表面化するのは必至だ。

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