ビタミンDサプリメントでさらに減量効果
2015.05.13
国際部
肥満の人の減量にビタミンDサプリメントで効果が上がるという研究が、5月6-9日にチェコのプラハで開催された「ECO 2015(欧州肥満学会議)」で発表された。
これまでの研究では、ビタミンDの欠乏が肥満または肥満関連疾患リスクと関連しているということが分かっていた。しかし、ビタミンDを補充することの効果を示した研究は欠けていた。イタリア・ミラノ大学のLuisella Vigna氏の研究チームは、肥満の400人を対象に調査を実施した。対象者は全員、バランスの取れた適切なカロリーの食事療法を受けており、1・サプリメントなし、2・ビタミンDサプリメント1か月当たり25,000 UI投与、3・同じく100,000 UI投与の3グループに分けられていた。この食事療法開始時と6か月後に体格指数(BMI)、ウエスト周囲、体組成、空腹時血糖などの検査を行い比較した。
サプリメントなしのグループに比べて、ビタミンD投与での減量効果は顕著で、25,000 UI投与で-3.8キロ、100,000 UI投与で-5.4キロの減量が見られた。唯一100,000 UI投与のグループのみが、6か月後に過不足のない最適なビタミンDの状態にあった。研究者らは、肥満者への低カロリー食にビタミンDを合わせることで減量効果が増強されると結論している。