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ベンゾジアゼピン系睡眠薬の過剰摂取が増えている

アメリカでの1996-2013年のデータからベンゾジアゼピン処方と過剰摂取による死亡について検討した報告が2月18日、「American Journal of Public Health」オンライン版に掲載された。

データはアメリカ疾病管理予防センター(CDC)のものを用いた。1996年から2013年の間に、ベンゾジアゼピン系睡眠薬を処方された成人は4.1%増加していた。年間増加率は2.5%だった。代表的なベンゾジアゼピン睡眠薬のロラゼパム換算で、成人10万人当たりのベンゾジアゼピン系睡眠薬の量は1.1キロから3.6キロに増加していた。過剰摂取による死亡率は、10万人当たり0.58から3.07と増加した。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬の処方と過剰摂取による死亡率が大幅に増加していることがわかった。死亡率は2010年以降増加がみられていないが、減少したというあきらかなデータもなかった。ベンゾジアゼピン系睡眠薬の使用を減らすことと、安全性改善のための介入が必要なことが示唆された。

日本でも不眠や睡眠不足を感じる人の数は増加しており、成人の20人に1人が睡眠薬の使用経験があるというデータもある。ベンゾジアゼピン系睡眠薬は効果が高く副作用が少ないということで、医師の処方も多く、また市販薬にも多い。日本で使用される睡眠薬で最も利用が多いと言われている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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