ファンケル研究開発体制を強化、市場ニーズを研究開発に反映

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2013.06.3

編集部

ファンケルは、サプリメント研究所の開発機能を予防医療と食品研究に改編するとともに、流通OEM商品開発室とパーソナルコスメ開発室を新設するなど総合研究所の研究開発体制を強化した。また、ドクター(博士)号取得者を段階的に30名に倍増して陣容を強化する。いずれも医療・医薬品に近い高機能サプリメントと健康機能を持った一般食品を開発することで、顧客満足度と新ブランド「ファンケルヘルスサイエンス」の確立に繋げる狙い。

組織の改編は、サプリメント研究所の開発体制を医療に近い高機能サプリメントの研究開発を行う予防医療研究センターをレフトチームに。また、健康機能を持つ食品の研究開発を促進する食品研究所をライトチームの2つの機能に区分して専門領域での研究開発に取り組む。今年度中にも発芽玄米から抽出した動脈硬化の予防を目的とした健康食品を市場に投入し中高年層の顧客獲得に繋げる。

新たに設立した流通OEM商品開発室は、化粧品、健康食品のプライベートブランド(PB)や相手先ブランド商品(OEM)を中心に卸に力点を置いた流通分野の開発に取り組む。これにより、同社は、セブンイレブンジャパンやマツキヨ、ローソンなどと提携し卸の売り上げ比率を3年後に現在の10%から30%に引き上げる計画。
パーソナルコスメ開発室は、皮膚科専門医との共同研究によるアトピー性皮膚炎など皮膚生理機能改善に効果がある顧客対応化粧品(オンリ―ユーコスメ)の開発に取り組む。

これら新設の2室は、顧客のニーズを吸い上げ市場寄りに重点を置いた市場開発部隊。市場での顧客情報などを新商品開発にスピーディーに反映させる役割を担う。また、安全性品質研究センターの名称を新たに化粧品の研究機能を付加してアドバンスドリサーチセンターに変えた。

研究開発の強化と合わせて研究開発者の人員も増強する。同研究所の総人員数は、現在138名で、ドクター号を持つ研究開発者は16名。この2-3年間でドクター(博士)号取得者を現在の倍の約30名程度に増やし、開発力の強化と研究開発のスピードアップに繋げる。

同社は、1999年に中央研究所を設立。2005年に中央研究所から現総合研究所に名称を変えて以降、研究開発体制の組織改編と強化を行ったのは今回が初めて。現在の研究開発投資は、総売上高の約3%260億円。

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