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カロリー制限食は毛の成長を促す?

マウスを使った実験の結果、カロリー制限食で減量が達成され、毛づやも良くなったことが10月30日、ブラジル・サンパウロ州研究財団(FAPESP)からプレスリリースされた。研究の詳細は「Cell Reports」に掲載されている。

カロリー制限食の健康への好影響はさまざまなものが研究されているが、皮膚への影響はこれまで報告されていない。今回のブラジルのサンパウロ大学(USP)で行われた研究では、カロリー制限食は体温を保つために必要な脂肪組織における脂肪蓄積量を減少させるものの、マウスの寿命延長に寄与したことが示された。また、著者らは細胞代謝の変化も観察した。マウスは制限食下で体温を保ち、生き残っていくための適応反応を示した。目に見える適応反応として、マウスの体毛と皮膚の変化があった。

試験は6カ月間行われ、自由に餌を食べることができるグループと、マウスの平均摂取カロリーの60%に制限したグループの2群を比較した。試験終了時、カロリー制限食マウスの体重は、無制限食マウスよりも40%軽かった。この変化はマウスの体重が減少したためではなく、カロリー制限食マウスは、無制限食マウスよりも体重が増えなかったことによる。また、カロリー制限食マウスには体温を保つために被毛を成長させるという皮膚の適応反応が生じ、6カ月後には無制限食マウスの被毛より均一で厚く長くなっていた。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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